​ノイズをシャットアウト

DC-DCコンバーターを作る

DC12V→DC24V

Haruhiko Oguri, JA1JJV

今年も車中泊で 3週間ほど北海道を回って来ました。今回は屋根の上に7MHz帯用のロングワイヤ・アンテナを乗せたので、宿泊地から道の駅等をサービスするために、リグ専用のバッテリーを乗せて運用しました。しかし、最初は良かったのですが、次第にバッテリーがあがりはじめて、駐車中は電波を出すことができなくなりました。駐車中にエンジンを回していたのでは他の車の迷惑になりますので、エンジンは切っていますからなおさらです。出かけるまでに時間がなかったので、次のような接続で出発しました。  

HFトランシーバーとバッテリーの接続図

これではバッテリーを十分チャージできていなかったようです。  

帰宅後、次のような構成でバッテリーのチャージを考えて実行しました。

新しい構想によるバッテリー・チャージの構成

市販のDC/ACインバータは手持ちがあり、トランスは「ハムフェア2004」のジャンク市で求めて来ました。 チャージャーはハムフェアの帰りに秋月電子に寄り、鉛蓄電池充電器キットを買い、パワートランジスタ部をダーリントン接続にし、充電電流を大きく取れるようにしました。車に実装し動作させてみると、充電電流が1.5Aほど流れてこれで使えると気を良くしました。

ところが、リグの電源をONにするとすごいノイズが聞こえてきてSメータを見ると5まで振れっぱなしになっていました。ノイズ対策としてデバイスのつなぎ目にコンデンサーを入れてみたり、ラインフィルターを入れてみたりしたのですが、ノイズは全然おさまる気配がありません。 このような状況からノイズ退治に取り組んだ結果、DC/DCコンバータを作るきっかけになりました。  

12Vを24Vに変換するDC-DCコンバーター

DC/DCコンバータと言っても12Vを24Vに変換すると言うこと、また、ある程度のパワーも必要となると私は例を見たことがありません。色々考えた結果、トランスを使うと過渡時に逆起電力によるパルスが発生するおそれがあります。そこで、矩形波を発振させ、この信号でスイッチング回路をうまく駆動してやれば何とかなるのではないかと言うことで回路を考えました。部品はジャンク箱にある物を優先的に使うことにしました。  

別紙が実際に作ったDC/DCコンバータの回路図です。回路図のPDFはこちら

左側はNE555を使った矩形波の発振回路で、発振周波数は120kΩと0.1μFでほぼ決まります。ここでは約60Hzになります。NE555は 5Vで動作しますので、5Vの 3端子レギュレータを使いました。
 

出力は0-5Vですので、直接パワー段を駆動するのは難しいので、たまたまジャンク箱にあったフォトカップラーを使うことにしました。パワー段はMOS FETを使うことにしたのですが、手持ちがなく、東京・町田のサトー電気まで行きました。 値段の安い2SJ302と2SK2314とをコンブリメンタリーで使うことにしたのですが、(ジャンク箱を捜してもこれしかなかったので)メーカーが違うので、特性も大分違うようです。

DC/DCコンバータの内部を見る

そこでゲートを直結するのではなく間にゼナーダイオードを入れることにしました。また、このゼナーダイオードを入れることによって、パワートランジスターに不要な電流が流れるのを防止することができます。ところが適当なゼナーダイオードがなく、思いついたのが、小信号用のトランジスターのベース、エミッター間を逆に使うとゼナー特性が得られることです。ジャンク箱の適当なトランジスターのベース、エミッター間の電圧を計ってみると5.4Vあり、これを使うことにしました。

パワー段のスイッチングで、ドレインに取り付けた1000μFのコンデンサを充放電させ、入力の12V に積み上げほぼ 2倍の24Vを得ることができます。  

組み上げて、室内で実験してみると、なんと、うまく動作するではありませんか。早速、車に持っていき、以下の接続で動作させてみました。

完成した充電システム

充電の方は DC/ACインバータを使った時と同じで問題ありません。リグに火を入れてみると、バッテリーチャージをしていない時と同じで、Sメーターはぜんぜん振れずDC/ACインバータを使ったときのノイズはありません。
結果は大成功です。この状態でしばらく運用してみることにします。

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