6WC5という真空管をご存知なら昭和30年代を知るラジオ少年と言うことになります。この真空管は5球スーパー(スーパー・ヘテロダイン)ラジオのトップ、混合に使われたダルマのような形をしたST管です。中波に局部発振周波数を加えて中間周波数の455kHzにする混合あるいはミキサーを受け持つ真空管といえば思い出していただけますでしょうか。
この6WC5を使ったワイヤレスマイクの製作記事が一世を風靡したラジオ雑誌「初歩のラジオ」や「電波科学」に繰り返し掲載されて人気を集めていました。ミニ放送局が手作りできる魅力にラジオ少年が一様にとり付かれていたのは間違いありません。 今にして思えばアマチュア無線家の卵たちは6WC5一本で中波の送信機をつくり、AMラジオで電波を受信し、知らず知らずに電波のシャワーを浴びながら本格的なアマチュア無線へと歩みを進めていきました。
昭和30年前後はちょうどスーパーラジオの組み立てが盛んで普及に弾みのついた時期でもあり、真空管が手ごろな価格で手に入るようになりました。ワイヤレスマイクは部品点数が少なく、丁寧に図解された実体回路図をみながら同じように組み立てると中波のAMモードの電波が送信できる簡単さが大いに受けたのは言うまでもありません。 電波の発射はNHKや民間放送局が出ていない周波数を選んでセットすると、自宅のラジオのスピーカーから「あーあーただいまテスト中」などと自分の声が聴こえてきて飛び上がるような感激を味わいました。(この続きは以下の方法によりお読みいただけます。)
*これは旧QTC-Japan.net/2001/ 「ちょっといいハナシ(15) 6WC5の想い出」の冒頭部分です。6WC5(12WC5)はST菅ですがモデルとなったのは6SA7 (12SA7)GT菅でした。MT管なら6BE6(12BE6)などが思い出され興味が尽きないでしょう。
上述のエッセイの続きに興味を持たれた方は
https://www.qtc-japan.net/2001/ にアクセスし、IDとパスワードを入力します。
ID(User)は qtcj
Pass Wordは @8873qtcj
その上でサイト上部右に「サイト検索」がありますので、そこに「6WC5ワイヤレス」と入力して検索をクリック、1. 6WC5の想い出 をクリックすると「6WC5の想い出」の全文を(勿論 無料)でご覧いただけます。(2024/07/26)
Comments