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ほぼ最低スペックのノートPCでリモートシャックを試してみた

Lenovo特売でIdeaPad D330を約半額で手に入れました。

by Takashi Hioki. JF1GUQ / KA8J

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購入したのはPCケース付きの「製品番号: 82H0001XJP-S011」で正価は78,980円。これが48,180円値引きの30,800円で提供されました。特筆すべきはMicrosoft Office Home & Business 2019が付属していることで、このソフトを単体で購入した場合、今回の購入額である30,800円を超える価値があります。

■Lenovo IdeaPad D330 の主な仕様

Windows 10 Home (S モード) 64bit (日本語版)
インテル Celeron N4020 
メインメモリ 4GB
eMMC 128GB
10.1型 HD IPS液晶 (1280x800ドット)マルチタッチ対応(10点) 
IEEE 802.11ac/a/b/g/n
Bluetooth v4.2 
micro SDメディアカードリーダー Type-C USB3.1 マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
本体寸法・重量 約 249x178x9.5mm約 600g
キーボードドック装着時 約 249x188x18.5mm 約 1.135kg
使用時間(JEITA2.0) 約 17.0時間
充電時間(パワーオフ時) 約 2.8時間
発表日 2021年11月9日

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PCケース(2,200円)が付いても千円アップなので迷わずそちらを選びました。このPCケースはIdeaPad D330には少し大きいサイズなので、別のノートPCで使うことに。本稿の目的は、およそ市販されているノートパソコンでは最低レベルの性能と思われるセレロンN4020と4GBのメインメモリで、リモートシャックのアクセスが出来るかと言う点と、動画鑑賞、電子書籍の閲覧に耐えることの検証にあります。

結論を急げば、山中湖に設置してあるアイコムIC-7600をインターネット経由RS-BA1で操作し、快適に運用できることを確認しました。Amazonプライムビデオも視聴出来ますし、FHDレベルの動画も再生できます。

IdeaPad D330はOSが2025年10月でサポートが切れるWindows10 Home (Sモード)ですから、いずれアップグレード版として現行のWindows11が搭載されたモデルが発売されるかもしれません。この時期に旧モデルのWin10版が叩き売りされるのはそう言った事情があるのかも知れませんが、購入者には嬉しい価格設定です。

買ったままではダメ

IdeaPad D330のOSはWindow10 Homeで、マイクロソフトストアに登録されているアプリケーションしかインストールできないSモードに設定されています。この解除およびWindows11へのアップデートに費用は掛かりませんが、いくつかの制約があります。制約解除と併せて限られた性能を無駄なく引き出すノウハウを紹介します。

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最初に用意するモノ

1. マイクロソフトアカウント
マイクロソフトが発行する「マイクロソフトアカウント」が必要です。@live.jpとか@outlook.jpのように、マイクロソフト社のドメインであることが大切。これを持たない場合、またはマイクロソフト社のドメイン以外で登録された方は、この機会に新規でアカウントを取得されておくことをお勧めします。また、登録時にショートメッセージが受信できるスマートフォンの電話番号を使用してください。固定電話を登録すると2段階認証で先方からSMSで認証番号が送られてくるものが受けられなくなります。

オフィスソフトはマイクロソフトアカウントと紐づけされますから、この項目は必須です。
なお、当たり前の話ですが、設定にはインターネット接続ができるWi-Fi環境が必須です。有線LAN端子はありません。

2. 液晶画面保護フィルム
IdeaPad D330はタッチパネル式のディスプレイですから指や専用のペンで液晶画面に直接触ることがあります。高価なものでなくてかまいません。100円均一ショップでも売っていますから、それらを活用してください。

3. 16GB以上の容量を持つUSBメモリー
パソコンの調子が悪くなった時に、初期化することのできる「回復ディスク」を作成するのに使用します。私はWindows 10 Sモードで1個、その後Win 11にアップグレードし、Sモードを解除した状態でもう1個作成しました。

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4. マイクロSDメモリー
動画ファイルなどを保存する時に大きな容量のSDメモリーがあれば大容量のメディアサーバーとして活用できます。1TBの容量に対応しているようですが、私は手持ちの256GBを使用しました。

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液晶パネルのキーボード接続部分にマイクロSDメモリー専用のスロットが用意されている

5. USB-RS-232Cケーブル

これはハム用ソフトのログやCW RTTYの符号送信にRS-232Cの通信機能を使う場合が多 いので、用意しておくことをお勧めします。 2005年4月に設計したインターフェースが本サイトのリンクからアイコム社のWebに掲載 されている記事に飛びますから、参考にされてください。

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インターフェースの実体図

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左は秋月電子のUSB-RS-232Cケーブル。右はバッファロー製。秋月電子の物はWin10では 特別ドライバーソフトが必要だったが、Win11では挿すだけで認識された。

インターフェースはRS-232Cで使用されるDB-9コネクターの各ピンにフォトカプラを接続 しスイッチ操作を行います。

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外部電源は不要です。これでCTESTWINなどのCW信号送出機能のあるコンテストログソ フトで自動送信が楽しめます。

セットアップの手順

1.  電源投入で初期設定を行います。WiFi接続、マイクロソフトアカウントの登録など。
2.  Windows Updateで最新のパッチを当てます。
3.  回復ディスクを作成します。
4.  Windows 11のアップデートを実行します。
5.  Sモードを解除します。
6.  Windows Updateで最新のパッチを当てます。
7.  Microsoftストアで既存のアプリのアップデートを行います。
8.  Cドライブの不要ファイルを削除します。
9.  コルタナ、Oneドライブ関連のアプリケーションを削除します。
10. 付属のOfficeソフトの認証作業を行います。

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CPU使用率は100%だが、音飛びも無くRS-BA1のリモートシャックが運用できる

映像再生やAmazonプライムビデオの視聴では次のパフォーマンス状況でした。

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Amazonプライムビデオ視聴中のパフォーマンス。CPUは93%、メモリは82% WiFi GPU
共にほぼフルパワーで稼働している

Officeソフトを買うつもりで付いてきたノートパソコンという位置づけでしたが、使えないことは無いという検証結果が得られました。

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