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ドイツ製トラップダイポール DP-201510に14MHzトラップを追加して4バンド(7/14/21/28MHz)に改造する

Kalemen Multiband Trap Dipoles

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ドイツ製トラップダイポール DP-201510(20m-15m-10m)の紹介と14MHzのトラップを追加して7/14/21/28MHzに改造し4バンドで運用できるようにしました。 

Hisashi Nakayama JA1KJW/AK0J

DF2CW/JA7HM、壱岐さんが 山中湖・山荘へ訪問された時にお土産として頂いたドイツ製のトラップダイポール DP-201510をレポートします。 これは14/21/28MHzのトラップ・コイル入りダイポールアンテナで3バンドに使用できます。給電部は同軸をコアーに巻き付けた リニアーバランと同軸を使ったトラップ・コイルを使用しています。最大電力は400W、長さは7.6メートル、価格は157.59ユーロ、日本円に換算するとおおよそ17,854円になります。詳細は同社のホームページをご覧ください。

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トラップコイルは同軸をクルクルと巻いたときのインダクタンスLと同軸の芯線と外側のシールドの間に生じる容量Cで共振させる方式です。これは昔からCQ Ham radio誌などでも時々製作記事を見かけます。いつも塩化ビニール管などに同軸ケーブル3D2Vなどが巻かれ、いかにも重そうなアンテナに仕上がっていますが原理は同じです。
 

トラップダイポール DP-201510に使用されたテフロン製同軸(RG178B/U?)は結束バンドで縛られ端末は樹脂ブロック内でエレメントに接続されています。 このアンテナのトラップコイルに使用されているテフロン同軸ケーブルはとても 高価で、1mあたり1,600円します(オヤイデ電線調べ)。アンテナの大部分は、テフロン同軸ケーブル*の材料費が大きなウエートを占めていると考えられます。

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トラップダイポール DP-201510の構造

(kelemen社のWEBサイトより)* テフロン同軸ケーブル
細線、軽量化に最適です。高速、高密度信号伝送特性があり、耐熱耐寒性、難燃性、耐薬品性、耐候性にも優れています。また、線径が細いにもかかわらず、高圧がかけられるなどの特徴もあり、同軸というだけではなくさまざまな用途に使用できます。

トラップダイポール DP-201510のSWR

ドイツ製らしくガッチリと頑丈に作られています。全長約6.9メートルで14/21/28MHzの各バンドがトランシーバーにつないですぐに運用できます。
 

高さ6mのポールにインバーテッドV型に使用、両側の高さを2メートルにした状態でSWRを測定したところ、各バンドの中心周波数が28.5MHzでSWR2.0、 21.1MHzでSWR1.1、14.0MHzでSWR1.0でした。
 

使用条件は給電点の高さが10メートルを基準に製作したと書いてありますから周囲の環境でSWRの測定値が変わると思います。なお、このアンテナの実測重量は440gでした。筆者はさらに同等の同軸ケーブルを使い14MHzのトラップ・コイルを製作して、DP-201510に追加して7/14/21/28MHzの4バンドに改造して使っています。使用感は上々です。

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トラップとしての同軸ケーブル接続方法

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トラップダイポール DP-201510

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バラン

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トラップコイル

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フック(日本では見かけないタイプ)

●ご参考 Kelemenトラップダイポールの説明書はこちらのPDFをご覧ください。

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